分析

2025年9月11日木曜日

動画編集ソフト各種の体験版から見えるAVCHD(音声コーデック)対応状況、ついでにPowerDirectorからの乗り換え先を調べてみた

はじめに(背景)

先週、CyberLinkサポートから最終回答をもらいました。夏季休暇を挟んだため、やりとりは少し長引きました。

最初の回答では「セキュリティソフトを止めて再インストールしてください」という案内で、もしかして解決するのでは?と期待したのですが…最終的な結論は「MP4等に変換してから読み込んでほしい」というものでした。

概要(サポート回答と要点比較)

最初の回答(抜粋):
「セキュリティソフトを停止した状態で、製品を再インストールしてみてください。」

しかし、その後に届いた最終回答では次のように案内されました。

最終回答(抜粋):
「Windows 11 24H2でDolby Digital(AC-3)コーデックが削除されており、
PowerDirector側では対応できないため、別形式に変換してから読み込んでください。」

つまり、PowerDirectorはAVCHD(の多くに使われている)音声の再生に対応できなくなり、
利用者側での変換作業が必須になったということです。
そこで、今後の移行先候補を調べ、比較することにしました。

概要(要点まとめ)

まずは主要ソフトの対応状況を簡単にまとめた表を置きます。
詳細は本文中盤の「フル比較表」と各ソフト解説をご覧ください。

主要ソフトの要点比較(簡易版)
ソフト名 AVCHD対応 価格感
Adobe Premiere Elements 不可 PowerDirector同等
Adobe Premiere Pro 不可 高(PDの倍以上)
Grass Valley EDIUS Pro 11 対応 高(PDの倍以上)
MAGIX Vegas Pro 22 対応 セール時は安価
Wondershare Filmora 14 対応 PowerDirector同等
Corel VideoStudio 2023 不可 PowerDirector同等(セール安価)
Blackmagic DaVinci Resolve 不可(無償版) 無償 / 有償は高額
Pegasys TMPGEnc VMW 8 対応 PowerDirector同等

※ 詳細は本文中盤のフル比較表をご覧ください。



詳細(検証環境と各ソフト比較)

ここから先は、実際の検証環境や必須条件を踏まえた詳細な比較です。
AVCHD対応の有無だけでなく、マルチカメラ編集、価格感、操作感なども含めてまとめています。

参考リンク(公式情報)

検証環境

  • Windows 11 Home 24H2(クリーンインストール)
  • SSD 500GB(システム)
  • GeForce RTX 3060

必須条件

  1. 音声付きAVCHDファイル(M2TS/MTS、AC-3)が読めること
  2. マルチカメラ編集(音声同期)が可能であること
  3. マルチカメラのアングル切り替えができること
動画編集ソフト比較表(AVCHD/AC-3・マルチカム対応など)
ソフト名 AVCHD (AC-3) マルチカム同期 アングル切替 価格感 特徴・所感
Adobe Premiere Elements 不可(音声なし) なし なし PowerDirector同等 入門向け。AIハイライトは直感的だがマルチカムは非対応
Adobe Premiere Pro 不可(音声なし) あり あり 高(PDの倍以上) 業界標準。体験版はクレカ必須・自動更新に注意
Grass Valley EDIUS Pro 11 対応 あり(精度良好) あり 高(PDの倍以上) 放送業界でも採用実績。操作・動作とも安定感あり
MAGIX Vegas Pro 22 対応 △(精度低め) あり セール時は安価 軽快だが音声同期の精度に難あり
Wondershare Filmora 14 対応 あり あり PowerDirector同等 UIがPDに近く移行しやすい。入門〜中級向け
Corel VideoStudio 2023 不可(音声なし) あり あり PowerDirector同等(セール安価) 更新停滞。将来性やサポートに不安
Blackmagic DaVinci Resolve 不可(無償版) あり あり 無償 / 有償は高額 高機能だがUIに癖。無償版はAC-3不可が前提
Pegasys TMPGEnc VMW 8 対応 あり(同期のみ) なし PowerDirector同等 変換に強く劣化少なめ。編集は実用的だがマルチカム切替は不可

各ソフトの画面と所感

以下では、各ソフトの画面イメージと簡単な所感を紹介します。詳細なスペックは上の表をご参照ください。

Adobe Premiere Elements 編集画面
Premiere Elements:シンプルなUIで入門者向け。AIハイライトは直感的だが、マルチカム非対応なのが惜しい。
Adobe Premiere Pro 編集画面
Premiere Pro:業界標準の高機能ソフト。マルチカムや音声同期は優秀だが、UIはやや複雑で価格も高め。これだけAdobeCC版は未検証です。
EDIUS Pro 11 編集画面
EDIUS Pro 11:落ち着いた堅実なUIで動作はきびきび。放送業界でも採用されてるとの事で、安心感がある。
MAGIX Vegas Pro 22 編集画面
Vegas Pro 22:軽快な操作感が魅力。ただし音声同期の精度が低く、正直使い物にならない。古の同期方法がまだメインのソフト。
Filmora 14でAVCHDを読み込んだ画面
Filmora 14:AVCHDファイルを問題なく読み込み可能。PowerDirectorに近いUIで、初めてでも扱いやすい。
PowerDirectorとFilmoraの画面比較
PowerDirectorとFilmoraの比較:UIはほぼ同じ構成。しかしPowerDirectorはAVCHD音声でエラーを出すのに対し、Filmoraはそのまま再生可能。
Corel VideoStudio 2023 編集画面
VideoStudio 2023:シンプルで分かりやすいUI。ただし更新が止まっており、将来性にやや不安が残る。
Blackmagic DaVinci Resolve 編集画面
DaVinci Resolve:プロも使う高機能ソフト。無償版でも多機能だが、UIは癖があり慣れるまで難しい印象。
TMPGEnc Video Mastering Works 8 編集画面
TMPGEnc VMW 8:変換や結合に強く、劣化が少ないのが特徴。編集は十分実用的だが、マルチカム切替はできない。

まとめ

プロ用途ならEDIUSやPremiere Proが安心ですがコスト高。趣味用途ならFilmoraやTMPGEncが現実的です。Vegasはセール時なら狙い目。

AVCHDのサポートは縮小傾向にありますが、ビデオカメラの長時間安定撮影はまだまだ現役。特にメモリー使用効率が良いAVCHDとの組み合わせは特に。JVC製みたいに選択肢が無いケースも。だから編集ソフト側での対応は個人的にまだ欲しいのですよ。


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